BMWフロント

コンパクトカーレビュー

エントリーモデルでも妥協無し!BMW1シリーズが一押しなワケ

2020年10月29日

BMWフロント

BMW1シリーズは愛らしい見た目、小回りの利くサイズ感と力強い走り、操作性の良さからこれまで車好きの間で人気を集めてきました。

そんなBMW1シリーズと競合するカテゴリーのMercedes Aクラスを含むコンパクトカーの駆動方式は大半がFFが占め、その流れを追随するかのように2019年に発売された最新のBMW1シリーズもFRからFF駆動方式に変更となりました。

後席を含め広い居住空間を求めるユーザーの声は最近のSUVブームからも分かる通り無視できないとはいえ、FR駆動方式だからこその走りの質、奥深さがこのクラスから選択できなくなりつつあるこの現状を残念に感じるユーザーも多いのではないでしょうか。

今回ご紹介するのは現行のFFモデルになる前のBMW1シリーズ2代目(F20 2011年~2019年)です。

BMW1シリーズ基本のエクステリア・インテリア

まず、BMW1シリーズ(F20)の基本情報をご説明していきます。

全長4340mm・全幅1765mm・全高1440mmで初代と比べほんの少しだけ大きくなっています。

狭い道でもスイスイ通れますし、一般的な駐車場は余裕をもって停められるサイズ感です。

ヘッドライト、フロントフォグランプ、テールランプはLEDでヘッドライトはエンジンがかかっている間は常に点灯します。

これは近年の車では主流となりつつあるエクステリアで、安全なドライブを望むなら必要な仕様と言えますし、実際安心してドライブができるのはありがたいですね。

フロントグリルは通称「ブタ鼻」で好みの別れるデザインとなっていますが、キドニーグリルはBMWらしさの象徴であることは間違いないでしょう。

標準タイヤはブリヂストン「TURANZA ER300ランフラット・タイヤ」を採用しています。

このタイヤは静粛性に優れており、タイヤの命ともいえるグリップ力もしっかり感じられ、低速から高速走行までをしっかりアシストしてくれると高評価を得ています。

ステアリングがとても良く手に馴染み操作性は抜群ですが、女性や手が小さめの方には少しハンドル幅が太く感じるかも知れません。

インテリアは全体的にシンプルなデザインでありながら厳選された高品質な構成です。

BMW運転席

なお、ドリンクホルダーがフロントに2つのみなので後席に長距離人が乗ることは想定していません。

運転席は抜群の乗り心地

サスペンションはフロントがストラット式、リヤが5リンク式です。

このカテゴリーはコストの関係からリヤは安価なビーム式サスペンションが増えてきましたが、走行性能を犠牲にするコストカットを良しとせず採用していません。

そして実際の乗心地はどうかというと、当たり障りがなく不満の少ない印象です。

きれいな路面で凹凸が少ないシーンでは振動レベルが小さく、長時間座っていても疲労が少ないシートも快適です。

弱点といえば荒れた路面でロードノイズを抑制するためなのか、上下方向に大きな入力が入った時にリヤサスペンションがオーバーストローク気味に動きやすく、後席に座っていると上下にふわっと振られる感覚が多少あります。

ジェットコースターで急降下する時に体がふっと浮く感じを想像してみてください。

BMW1シリーズの純正ナビと純正オーディオ

BMWナビ

BMW1シリーズのナビは標準で「iDrive」の埋め込み型となっています。

ナビの性能自体は特に国産と変わらないようですが、モニターサイズが6.5インチとやや小さめなのでその点が気になる方がいるかも知れません。

また、ナビの操作はメイン操作がダイヤル式なのが最大の特徴です。

埋め込み型で他のナビを取り付けるのが難しい作りになっているため、ダイヤルに違和感があってもとにかく慣れるしかないです。

操作に慣れてくると特に数字の入力はスムーズに感じると思います。

また、BMW1シリーズの純正オーディオはスピーカーがフロント・リアドアにそれぞれ1つ、シート下にウーハーを搭載しています。

これでは高音域を拾えないため、ハイクオリティな音楽を聴きながらドライブを楽しみたい方には不満の出そうな構成となっています。

1.2.3シリーズも標準はこの構成なので、BMWはオーディオに対するプライオリティが決して高くない、もしくはユーザーが自分の好みを選択できるよう尊重していると考えられます。

BMWスピーカー

こだわりのディーゼルと8速オートマトランスミッション

国産のコンパクトカーにおいてはFF駆動方式にトランスミッションがCVT搭載が主流になっていますが、欧州車はFF駆動方式との組み合わせでDCT(デユアルクラッチトランスミッション)の採用が増えてきています。

一方でBMW F20に採用されているのはZF製8速のオートマトランスミッションです。

この組み合わせが非常に秀逸で、アクセルをぐっと踏み込んだ時トルクの伝達がスムーズだと高評価を得ています。

走り出しが大変滑らかで一般道から市街地、高速道路まで幅広い車速レンジを8速ギヤと豊かなディーゼルトルクでドライバーの操作にすぐさま反応してくれる点がとてもよくできた仕様です。

BMWはナビやオーディオにこだわりが感じられない一方で、走りには並々ならぬ情熱を注いていることが分かります。

BMW1シリーズユーザの私が行ったカスタムはUV対策と荷室の確保

いうまでもなく紫外線はお肌の大敵です。

近年は一年中UVカットの必要性があると叫ばれる中、なんとBMW1シリーズはUVカットガラスではないのです。

そのため、UVフィルムで紫外線カット対策が必要です。

特に小さな子どもをチャイルドシートに乗せるようなシーンのある方はマスト案件になりそうです。

私は近所のボディショップで後席全体部分のフィルム貼りを依頼して5万円以下でできました。

日本車はUVカットがほぼ標準装備なので、普通の窓ガラス仕様に驚く人も多いことでしょう。

また、後席は長距離でなければ大人でもそこまで窮屈さを感じませんが、バゲッジルームは小さいのでたくさん物は積めません。

たとえば大人二人、子ども一人をチャイルドシートに載せてコストコでお買い物といったシーンではバゲッジルームはパンパンになります。

そこでスペース確保のためのルーフキャリアはとても有効です。

運転者以外が乗ることはまず無いという方は問題ありませんが、ファミリーで使うことがあるという方はフールキャリアはお勧めです。

BMWルーフフィルム

取付参考

  • PIAA Terzo ORCA EA420B
  • THULE ルーフキャリア取付2点セットキット(3028&ウイングバーエッジ9594セット)

環境に優しいだけじゃない?クリーンディーゼルエンジンはお財布にも優しい

BMW1シリーズに搭載されているクリーンディーゼルエンジン。

こちらの気になる燃費ですが、私は通勤で街中を20km走行し実測でおよそリッター14km程度になります。

正直このクラスでかなり優秀な数値ではないかと思います。

しかもディーゼルなのでガソリンよりリッター当たりの単価が安いことを考えると、ランニングコストは抑えられています。

もっと燃費の良い軽自動車やコンパクトカーもありますが、ストレスを感じない走りを約束してくれる点でこれ以上の車は無いと思っています。

まとめ

ここまでBMW1シリーズ(F20)についてお伝えしてきました。

コンパクトカーは女性目線での乗り心地やインテリアに寄りがちですが、この車はどんなユーザーでも受け入れてくれるバランスのとれた一台になっています。

Cセグメントクラスでは貴重になったFR駆動方式を採用し、クリーンディーゼルエンジン搭載のエコカーでありながら快適なドライブを約束してくれる車です。

コンパクトカーならではの小回りの利く操作性、高速走行時でも安定した走りはこのクラスで1.2を争うことは間違いないでしょう。

外国車ときくと敷居が高く感じられるかも知れませんが、BMWのコンセプト駆けぬける歓びをエントリーカーでぜひ一度体感してみて欲しいと思います。

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COMPACT CAR .net 編集部

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