この記事では、あなたにおすすめのコンパクトカーをご紹介させていただきます。いまのコンパクトカーたちは本当に良くなっています。どれも良いから絞りこむのが難しいことでしょう。モデル末期のクルマでも、熟成度合いがすごいから、購入する価値は十二分にあります。それでは、数あるコンパクトカーのなかから、あなたはどの1台を選べばいいのでしょうか。そもそも軽自動車とコンパクトカーのどっちがいいか、悩んでいる人もいるかもしれませんね。ここで大事なのは、あなたのクルマの使い方をはっきりさせて、それに一番合った1台を見つけることです。このページでは、日本の最もスタンダードなコンパクトカーを中心にして、おすすめのクルマをまとめております。それぞれどんな使い方に向いているのか明示しておりますので、最後まで読んでいただければ、きっとぴったりの最高の1台が見えてくると思います。
※ 外車や軽自動車については、それぞれ下記の記事で詳しくご紹介しています。
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目次
コンパクトカーのおすすめは? まずは全体を見渡そう
コンパクトカーは大きさによって3分類できる
ひと言でコンパクトカーといっても、本当にいろんなクルマがあります。
そのなかからどの1台を選んでいいのか、最初は雲をつかむような感じかもしれませんね。
そこで、まずは無数のコンパクトカーたちを、その大きさから3つに分類して、あなたの場合はどの大きさがいいのかを見ていきましょう。そうすれば、あなたにいちばんおすすめの1台が浮かびあがってきます。
あなたはA、B、C、どの大きさのクルマがおすすめ?
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一般に、クルマ(乗用車)は全長などを基準にして、A、B、C、D、E、F(L)という6つのセグメントに分類されます。
これはとくに欧州で普及している分け方です。
この分け方に従えば、コンパクトカーに該当するのは、次の3つのセグメントです。
全長の数字は目安としてとらえてください。
Aセグメント(全長がおよそ3,750mm以下)
この最小のセグメントには、日本の軽自動車のすべてと、ごく一部の小型車が入ります。
具体的には、たとえば下記のようなクルマたちがAセグメントになります。
軽自動車
軽自動車は、全長3.4m以下、全幅1.48m以下、全高2m以下のクルマたちです。
エンジン排気量は660㏄以下です。
法律によって、これ以下の小さなクルマは、軽自動車として扱われて税金などが軽減されます。
軽自動車は、一般にコンパクトカーとは区別されて語られることが多いです。
Aセグメントでみると、日本では、この軽自動車が圧倒的に多いです。
それにはいろんな理由があります。
まず、軽自動車は、コンパクトカーよりも維持費が安いです。
クルマを維持するためには、次のような諸経費を払い続けなければいけません
・自動車税
・重量税
・自賠責保険
・自動車任意保険
・車検・点検費用
・燃料代
これらの諸経費はすべて軽自動車のほうが安いのです。
さらに最近の売れ筋の軽自動車は、コンパクトカーよりも室内が広々としています。
車高も伸ばして広大な室内空間を生み出しています。
運転しやすいし、広いから、クルマに詰めこむモノがなにかと多いファミリー層にとくに支持されています。
ただし、軽自動車は自動ブレーキなどの新機能を詰めこんでいった結果、コンパクトカーよりも値段が高くなってしまったものが少なくありません。
人気はたいへん根強いので、リセールバリューも、ほぼ同じサイズのコンパクトカーより高めです。
ユーザーからすれば、軽自動車は、新車も中古車も意外と値段が高いのがネックかもしれません。
代表的な軽自動車としては下記のようなクルマがあります。
- ホンダ・N-BOX(2019年10月発売モデル=149.0~201.6万円)
- スズキ・スペーシア(2019年10月発売モデル=129.8~161.9万円)
- 日産 デイズ(2019年3月発売モデル=127.3~177.9万円)
- ダイハツ・タント(2019年12月発売モデル=122.0~197.4万円)
- ダイハツ・ムーブ(2019年10月発売モデル=113.3~178.2万円)
- スズキ・ワゴンR(2020年1月発売モデル=109.8~154.4万円)
小型車(日本)
軽自動車に抵抗があるユーザー向けに、軽自動車とほとんど変わらない小さなクルマたちが日本にはいろいろとあります。
これらのコンパクトカーは、いろんな装備を加えている軽自動車の上位タイプよりも、値段は安いことが少なくありません。
軽自動車よりも全長や全幅があるので、衝突安全性の面でやや優位だといわれます。
値段が安いだけあって、装備は簡素です。
室内は、軽自動車より狭いクルマが目立ちます。
最近では、スズキのイグニスやクロスビーなど、若い人向けにおしゃれなタイプも出てきています。
このセグメントのコンパクトカーには、下記のような車種があります。
- トヨタ・パッソ(2019年10月発売モデル=119.9~190.3万円)
- ダイハツ・ブーン(2019年10月発売モデル=119.9~192.6万円)
- 日産 マーチ(2019年10月発売モデル=117.2~187.6万円)
- 三菱 ミラージュ(2019年10発売モデル=140.8~151.4万円)
- スズキ・イグニス(2019年10月発売モデル=140.8~195.4万円)
- スズキ・クロスビー(2019年10月発売モデル=179.8~218.5万円)
軽とコンパクトのどっちがいい?
軽自動車のほうが運転しやすいですし、維持費も安いですから、このセグメントであれば、基本的には、軽自動車を購入することをお薦めします。
もしあなたが普段、最寄りの駅まで家族を送迎したり、子どもを公園に連れて行ったり、本当に家の近所でクルマを使うだけなら、きっと軽自動車がよき相棒になってくれることでしょう。
ただ、「黄色いナンバーはいやだ」という気持ちがあるのでしたら、コンパクトカーを選ぶといいでしょう。
遠出して高速道路や幹線道路を走ることが多いとしたら、ボディ強度のあるコンパクトカーのほうが衝突安全性能の面から安心かもしれません。
ただ、Aセグメントのコンパクトカーの場合、衝突安全性能は十分とはいえません(これを言い出せば、きりがないわけですが)。
後述するように、高速道路や幹線道路をよく走る場合には、もう少し大きいBセグメントのコンパクトカーも含めて検討してみたほうがいいでしょう。
小型車(海外)
欧州車のなかには、低開発国向けの小さくて安いクルマがあります。
フォルクスワーゲン最小のクルマ、アップ!はその好例です。
日本などの先進国でも、こうした車の内装や装備の充実させたバージョンが販売されています。
割り切ってしまえば、結構、楽しいクルマたちです。
一方、先進国で2台目、3台目の小さなクルマを求めるユーザー向けに、おしゃれなクルマも出ています。
往年の名車を復活させたフィアット500がその好例です。
ルノーのトゥインゴがそのライバルの筆頭に挙げられます。
このほかに、シティコミューターとして割り切って設計されたスマートがあります。
- フォルクスワーゲン・アップ!(2019年10月発売モデル=165.2~234.2万円)
- フィアット500(2019年10月発売モデル=187.4~279.0万円)
- ルノー・トゥインゴ(2019年10月発売モデル=198.6~243.4万円)
- スマート・フォーツークーペ(2019年10月発売モデル=266.0~348.0万円)
Aセグメントの特徴
これらのAセグメントのクルマたちは、取り回しがカンタンです。
もしあなたが運転しやすいクルマを求めているなら、Aセグメントは魅力的だと思います。
装備の充実した一部の軽自動車を除いて、価格的にもこなれていますので、そういう点からも検討対象になってくるでしょう。
ただし、もしあなたが高速道路や交通量の多い幹線道路でひんぱんに運転するなら、Bセグメント以上のクルマにしたほうがいいかもしれません。
Aセグメントのクルマたちは車両重量が軽いです。
このために、どうしても衝突安全性能が相対的に低い傾向があるのです。
クルマは、衝突したとき、クルマのエンジンルームなどで衝撃を吸収するか、あえて弾き飛ばされて被害を軽減するようにできています。
残念ながらAセグメントの小さなクルマの場合は、エンジンルームなどで衝撃を吸収しきれないので、衝突事故にあったときには、かなり弾き飛ばされるおそれがあります。
どんなに自動ブレーキなどの装備を加えても、万一のときには最終的にボディがどれだけ衝撃を吸収してあなたをガードしてくれるかどうかが重要になってきます。
本当は、往年の名車フィアット500(旧型)のように極小のこのセグメントからクルマを選びたい気持ちも残ります。
けれども、昔と違って、いまの高速道路や幹線道路では、ボディ剛性の高い、いかつくて巨大なクルマたちが競うようにかっ飛ばしているのです。
こんな時代だから、クルマ選びは、ちょっと往年とは異なる慎重な目線も必要です。
まとめ
あなたが自宅の近所などでちょこちょこっとクルマを走らせる程度なら、Aセグメントはぴったりです。とても良いと思います。
2台目、3台目のクルマとして、サンダル代わりに使う場合もお薦めです。
けれども、高速道路や幹線道路をよく走るなら、Aセグメントよりも、より安全性の高いBセグメント以上で選んだほうがいいでしょう。
Bセグメント(全長およそ3,750mm~4,200mm)
次に、Aセグメントよりも少し大きい自動車群となる「Bセグメント」を見ていきましょう。
結論を先に言うと、コンパクトカーの本命はこのBセグメントにあるといえます。
Bセグメントのコンパクトカーたちは、Aセグメントに匹敵するほど取り回しがいいです。
さらに、衝突安全性能もある程度、確保できるのです。
Bセグメントには、具体的には次のようなクルマたちが入ってきます。
コンパクトカーの人気車種の多くがこのセグメントに集まっています。
日本
- ホンダ・フィット(2020年2月発売モデル=144.7~259.1万円)
- 日産ノート(2019年10月発売モデル=142.1~272.1万円)
- トヨタ・ヤリス(2020年2月発売モデル=139.5~249.3万円)
- トヨタ・アクア(2019年10月発売モデル=181.8~258.1万円)
- マツダ・MAZDA2(2019年10月発売モデル=157.3~266.8万円)
- スズキ・スイフト(2019年10月発売モデル=137.5~198.5万円)
- スズキ・スイフトスポーツ(2019年10月発売モデル=187.0~202.9万円)
海外
- フォルクスワーゲン・ポロ(2019年10月発売モデル=216.3~304.1万円)
- アウディA1スポーツバック(2019年11月発売モデル=365.0~443.0万円)
- ミニ(2018年3月発売モデル=247.0~605.0万円)
まずBセグメントに着目して選んでみよう
小さなクルマはとてもたくさんありますので、どれを選んでいいのか迷いがちです。
そんなときは、まず、このBセグメントに着目して選んでいくのがひとつの方法だといえます。
Bセグメントには、コンパクトカーの代表車種が勢ぞろいしています。
これらをじっくりと研究していけば、あなたの相棒が見えてくるのではないでしょうか。
もしこのセグメントに最適のクルマがなければ、その理由を考えてみてください。
もっと大きいクルマを必要としているのなら、Cセグメントをチェックしていきましょう。
逆に、近所でちょこちょこっと乗る程度なら、Aセグメントに目を移してもいいでしょう。
実は、難しいのは、このBセグメントのなかで、どの人気車種を選ぶかです。
なにしろ、本当におすすめのクルマばかりがそろっているのです。
後述しますが、あなたにぴったりのクルマを選ぶためには、このBセグメントをさらに2つに分けて考えてみるといいと思います。
そうすれば、頭のなかの混乱状態も解消されて、あなたの相棒が見えてくることでしょう。
まとめ
Bセグメントには、コンパクトカーの人気車種が集まっています。
このセグメントのクルマは運転しやすく、衝突安全性能も比較的高いです。
だから、まずこのBセグメントのなかでクルマを探してみるといいでしょう。
ぴったりのクルマが見つからなければ、その理由を考えてみてください。それによって、AセグメントかCセグメントをチェックしていくのがお薦めです。
Cセグメント(ハッチバックは全長およそ4,200mm~4,500mm)
Cセグメントのクルマたちは、コンパクトカーとしてはいちばんサイズが大きいです。
全幅が1,700mm以上のものが多いです。
長さもありますので、A、Bの両セグメントのクルマたちに比べれば、ちょっと取り回しにくいです。
けれども、室内空間がかなり広いという魅力があります。
以下のクルマたちがこのCセグメントのなかに入っています。
日本
- トヨタ・カローラスポーツ(2019年10月発売モデル=216.9~282.4万円)
- トヨタ・CH-R(2019年10月発売モデル=236.7~309.5万円)
- 日産 リーフ(2020年2月発売モデル=332.6~499.8万円)
- マツダ・MAZDA3ファストバック(2019年10月発売モデル=222.1~328.1万円)
- スバル・インプレッサスポーツ(2019年10月発売モデル=198.0~266.2万円)
- レクサス・CT(2019年10月発売モデル=383.9~485.8万円)
海外
- フォルクスワーゲン・ゴルフ(2019年10月発売モデル=258.9~391.0万円)
- BМW1シリーズ(2019年11月発売モデル=334.0~630.0万円)
- メルセデスベンツAクラス(2019年10月発売モデル=334.0~406.0万円)
- アウディA3ハッチバック(2019年10月発売モデル=304.0~446.0万円)
Cセグメントの特徴
現在、このセグメントに入っているクルマの多くは、以前はもっと小さかったです。
けれども、
室内空間をもっと広くして!
衝突安全性能を高くして!
などなどの現代的なニーズに対応して進化した結果、かなり大きくなりました。
Cセグメントのクルマたちは、キビキビ走らせるには、ちょっと大きすぎる感も否定できません。
ちょっと運転しづらいなあ
そう感じる人もいることでしょう。
けれども、室内空間は広いですし、衝突安全性はかなり高いです。
現代にマッチした新しいタイプのコンパクトカーだといえます。
あなたは、クルマを以下のように使う予定ですか?
- 高速道路や幹線道路をかなり使って運転する
- 大人数で乗ることがとても多い
もし、そうなら、あなたはA、Bセグメントのクルマたちにちょっぴり不満を感じていることでしょう。
そんな場合、予算的に余裕があれば、Cセグメントでクルマを探すのがいちばんいいかもしれません。
Cセグメントでは長年、フォルクスワーゲンのゴルフが代表格とされてきました。
このゴルフに対抗して、トヨタのカローラを筆頭に、個性的なクルマたちがしのぎを削っています。
ゴルフよりも少しプレミアム感の高いところで、メルセデスベンツやBМW、アウディなどのクルマも魅力を競っています。
この大きさになると、かなりプレミアム感の高いクルマが多いです。
まとめ
Cセグメントのクルマたちは、コンパクトカーとしてはずいぶん大きいです。
A、Bセグメントに比べると、ちょっと運転しづらく感じる人もいることでしょう。
けれども、一般的に、室内空間が広くて、衝突安全性能も高いです。
もしあなたが、A、Bセグメントのコンパクトカーに物足りなさを感じていたとしたら、そうした現代的なニーズに対応したCセグメントのクルマをチェックするといいでしょう。
ここまでの総まとめ
ここまで、クルマの大きさを基準にしてコンパクトカーを分類して、それぞれのセグメントの特徴をみてきました。
整理すると、以下のような状況です。
3セグメントの長所・短所
Aセグメント
運転しやすい。
高速走行することが多いなら、衝突安全性能がちょっと気になる
Bセグメント
運転しやすくて、衝突安全性能も比較的高い。人気コンパクトカーが多い。
けれども、多すぎてどれを選んだらいいか難しい
Cセグメント
広くて衝突安全性能が高いなど、現代のニーズに相当に対応できている
A、Bセグメントに比べると、ちょっと取り回しにくい
このまとめを見ても、結局、どのセグメントで選えばいいか、悩みは尽きないかもしれませんね。
そんなときは、既述のとおり、まずBセグメントでクルマ選びを始めてみることをお薦めします。
Bセグメントには、人気のクルマたちがひしめいています。
これらをチェックして、もし、しっくりこなかったら、それは何故なのか考えてみましょう。
もし、あなたがサンダル代わりにちょこちょこっとクルマを使う程度なら、Aセグメントのクルマのほうが運転しやすくて、気楽でいいかもしれません。
肩の力を抜いて、Aセグメントで候補を探していきましょう。
もし、あなたが、Bセグメントでは小さすぎるとか、プレミアム感が足りないとか感じるようなら、Cセグメントに目を移してみるといいでしょう。
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Bセグメントのおすすめは? 2グループのどっちを選ぶ?
Bセグメントのコンパクトカーのなかから、どのように最適のクルマを選んだらいいのでしょうか。そのひとつの方法としてお薦めしたいのは、Bセグメントのなかでさらにクルマを2つのグループに分けて、そのどっちがいいか考えてみることです。早速、2つのグループをご紹介させていただきます。
第1グループ:室内が広い!
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同じBセグメントのなかでも、クルマのパッケージングのしかたはずいぶん違っています。
クルマを設計する際には、走りの良さ、経済性、乗り心地、広さなどのいろんな観点でユーザーに評価してもらえるように、バランスをとっていくわけですが、そのバランスのとりかたはクルマによって異なります。
その中で、ライバル車よりも室内の広さにこだわったクルマたちが、Bセグメントにはいくつかあります。
代表的なクルマは下記の2車種です。
- ホンダ・フィット
- 日産 ノート
これらのクルマは、ファミリー層を意識して、室内空間をかなり広くとっています。
実寸の長さがほかとそれほど変わらなくても、パッケージングの秀逸さで広い室内を実現しています。
乗り比べてみれば、広々感は一目瞭然です。
その代わり、キビキビ感がちょっぴり損なわれるかもしれません。
走りや経済性にこだわった後述の第2グループと比べて、どちらのグループがあなたに合っているのか検討してみてください。
詳細を見ていきましょう。
ホンダ・フィット(2020年2月発売モデル=148.8~259.1万円)
ホンダを代表するコンパクトカー、フィットが2020年2月にフルモデルチェンジ! 同時期にフルモデルチェンジとなったトヨタ・ヤリス(旧ヴィッツ)とともに、コンパクトカーの世界を活気づけています。
トヨタ・ヤリスが前席優先の設計でドライバーズカーとして個性を打ち出してきているのに対して、ホンダ・フィットはファミリーカーとして磨きこまれています。
フィットについては、上のように2枚の写真を添えてみました。2枚目の写真をご覧いただければわかるように、室内は広々としていて開放感が半端ないです。視界がいいです。
燃料タンクを後席ではなく、前席下に配置する独自のパッケージングは先代譲り。このパッケージングのおかけでコンパクトカーとは思えないゆとりの空間が実現しています。
さらに燃料タンクを前席下に配置したことで低重心を確保し、走りの安定感を向上させています。
先代のフィットがマイナーチェンジを重ねて磨きあげたパッケージングを、この新型「フィット」は踏襲し、さらに驚くほど進化させています。
グレードは、ベースグレードとなる「BASIC(ベーシック)」、ファミリーに優しい「HOME(ホーム)」、上級モデルの「LUXE(リュクス)」、走りを意識した「NESS(ネス)」、SUV感覚の「CROSSTAR(クロスター)」という5種類です。
ハイブリッドシステムは、これまでの1モーターから2モーターに向上し、力強い加速を実現しています。フランスのシトロエンを意識したという造りこみの結果、上質でソフトな走りが楽しめます。
先進安全運転システム「ホンダ センシング」による近距離衝突軽減ブレーキを、全車に標準装備。この新型フィットはあらゆる点で、これからのファミリーカーのモデルとなりそうな仕上がりです。
もしあなたが、広々とした快適なファミリーカーを求めているなら、このクルマは真っ先におすすめできます。
▼ データ
現行型発売:2020年2月
全長:4050mm
全幅:1695mm
全高:1520mm
ホイールベース:2530mm
最小回転半径:ー
車両重量:ー
排気量:ー
エンジン:ー
ミッション:ー
駆動方式:ー
定員:5人
燃費(JC08モード):ー
ボディカラー:ー
日産ノート(2019年10月発売モデル=142.1~272.1万円)
日産ノートは、いま国内で非常に人気のあるコンパクトカーです。
このクルマは、ライバル車よりも少しだけ大きいこともあって、室内が広めです。
後部座席に身長170㎝以上の大人が座っても、窮屈感がありません。
前述のホンダ・フィットと同じように、ご家族から「広くていいね!」と評価してもらえることでしょう。
もちろん、フィットと同様に、走りもしっかりしています。
それどころか、この後にご紹介する第2グループ(キビキビ走れる)のクルマたちを凌駕するほど、走りの評価を高めています。
このクルマは、どちらかといえば最初は地味な存在でした。
けれども、2016年秋のマイナーチェンジで、e-POWERと呼ばれるハイブリッド車を追加してから、爆発的に売れるようになりました。
これは、ガソリンエンジンで発電した電力をいったんバッテリーに蓄えておいて、その電力でモーターを動かして走るしくみです。
シリーズ方式ハイブリッドシステムと呼ばれます。
ノートe-POWERに乗って、実際にアクセルをひと踏みすれば、コンパクトカーとは思えないほど一気に加速します。
上質な加速という点では、ホンダ・フィットのほうに軍配が上がります。
けれども、ガソリンエンジン車とは異なる新感覚の走りという点で、日産ノートはものすごく支持されています。
ノートe-POWERでは、ブレーキペダルを使わずにアクセルペダルのオンオフだけで加減速する「ワンペダルドライブ」もできます。
ただし、走らせていると、発電する排気音がちょっぴり耳障りな感じもします。
この広くて新感覚の加速を楽しめるクルマを、あなたは欲しい!と感じますか?
ノートe-POWERは、日産レンタカーなどで借りられますので、実際に試乗して検討してみてはいかがでしょうか。
▼ データ
現行型発表:2012年8月
全長:4100~4165mm
全幅:1695~1705mm
全高:1515~1550mm
ホイールベース:2600mm
最小回転半径:4.7m~5.2m
車両重量:1030~1310kg
排気量: 1198~1597cc
エンジン:79ps~83ps+モーター交流同期発動機136ps
ミッション:CVT(無段変速車)/5MT
駆動方式:FF/パートタイム4WD
定員:5人
燃費(JC08モード):18.2~37.2km/L
ボディカラー:基本7色、オプション6色、他にツートンが選べるグレードも
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第2グループ:キビキビ走れる!
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Bセグメントのなかでもうひとつのグループは、コンパクトカーらしいキビキビした走りを楽しめるクルマたちです。
これらのクルマたちは、後部座席などがあまり広くありません。
文字通り、コンパクトです。
設計段階で、室内の広さを多少犠牲にしても、クルマのデザインや走りの良さなど大切にしたと思われるつくりです。
第1グループのライバル車たちに比べて広くはないけれども、その代わりに、デザインが秀逸です。
乗り手とクルマが一体になってキビキビとした走りを楽しめるように工夫されています。
あなたは、このグループのように、多少せまくてもキビキビ走れるクルマをいちばん欲しい!と感じていますか?
もし、そうなら、このグループのクルマたちをじっくり乗り比べてみてはいかがでしょうか。
このグループには、具体的には、次のようなクルマがあります。
トヨタ・ヤリス(2020年2月発売モデル=139.5~249.3万円)
トヨタを代表するコンパクトカー、ヴィッツ(海外名=ヤリス)が2020年2月、日本国内でも「ヤリス」と名前を改めてデビュー。この新型は、キビキビと運転を楽しめるドライバーズカーとして今後、人気を高めていきそうです。
トヨタ・ヤリスは、(1)1リットル(139万5000円~)、(2)1.5リットル(MT:154万3000円~、CVT:159万8000円~)、(3)1.5リッターエンジン+モーターのハイブリッド(199万8000円~)、この3種類で構成されています。
最大の特徴は、先代のヴィッツより低重心で前席優先のつくりとなり、ライバルのMAZDA2(デミオ)やスイフトを凌駕するほど、楽しくカッコいいドライバーズカーに生まれ変わったことです。
ヤリスが登場したことで、キビキビと走るコンパクトカーの世界が活気づいてきました。
ボディサイズは、全長3940×全幅1695×全高1500mm。先代のヴィッツと比べて、全長が5mm長くなりましたが、幅・高さは全く同じです。
ライバルがどんどんデカくなるなかで、ヤリスは運転しやすい大きさを死守してくれました。
▼ データ
現行型発売:2020年2月
全長:3940mm
全幅:1695mm
全高:1500~1515mm
ホイールベース:2550mm
最小回転半径:ー
車両重量:940~1180kg
排気量:996~1490cc
エンジン:ー
ミッション:CVT(無段変速車) /5MT
駆動方式:CVT(無段変速車)/6MT
定員:5人
燃費(JC08モード):ー
ボディカラー:モノトーン12色、ツートーン6色
トヨタ・アクア(2019年10月発売モデル=181.8~258.1万円)
トヨタ・アクアは、21011年にデビューした小型ハイブリット車です。
ヴィッツと同じように、その後、改良が続けられていて、いまでも非常に実力のあるクルマとして支持されています。
コンパクトで低重心のパッケージングなので、実に軽快にキビキビと走ります。
見た目通りに空力性能も高いので、高速巡行も得意です。
燃費の良さでも、このクラスのベストセラー車である日産ノートe-POWERに引けをとりません。
デザインもカッコよくて、先進的な雰囲気をうまく醸し出しています。
こういうコンパクトカーを相棒にするスタイルはカッコいいと感じさせられます。
けれども、室内はお世辞にも広いとはいえません。運転席も頭上の狭さが気になります。
▼ データ
現行型発表:2011年12月
全長:4050~4070mm
全幅:1695~1715mm
全高:1440~1500mm
ホイールベース:2550mm
最小回転半径:4.8m
車両重量:1060~1110kg
排気量:1496cc
エンジン:74ps + モーター交流同期発動機61ps
ミッション:CVT(無段変速車)
駆動方式:FF
定員:5人
燃費(JC08モード):34.4~38.0km/L
ボディカラー:5色
マツダ・MAZDA2(2019年10月発売モデル=157.3~266.8万円)
キビキビとした走りを楽しめるドライバーズカーのひとつとして、マツダのMAZDA2があります。マツダのコンパクトカー「デミオ」(海外名:MAZDA2)が2019年10月に大幅なマイナーチェンジを果たし、このときに名前まで変更したものです。
マイナーチェンジで名前まで変えるなんて聞いたことがありません。マツダは、デミオの兄貴分にあたる「アクセラ」をフルモデルチェンジする際、名前を「MAZDA3」に変更しました。すべての車種名を国内でも数字でそろえていくブランド戦略の一環で、デミオも数字名に生まれ変わりました。
基本的にはマイナーチェンジですので、この下のデミオの解説をご覧いただきたいのですが、かなり大胆な変更がされたのも事実です。
第1に、外観はよりシンプルで美しいデザインへと変わりました。余分なでっぱりをなくすなど、無駄をそぎ落として、フロントはより低重心なスタイルへと磨きこまれました。
実際に見てみると、ヨーロッパ車にも負けないカッコいいコンパクトカーになってきたなあと惚れ惚れとしてしまいます。
第2に、内装はより深みのあるカラーコーディネートへと変わりました。たとえば最上級の「Lパッケージ」では、ブルーグレー/オフブラックのレザー、「プロアクティブSパッケージ」にはネイビーブルー/ブルーブラックのクロスなどと、グレードごとに個性的な室内空間を楽しめるように変更されました。前席シートもいちだんと身体を包み込む感覚の形状に変え、「人馬一体」でキビキビと走れるように磨きこまれました。
この「磨きこんだ」というのがキーワードといえます。そのほかにも、車間距離を一定に保つレーダークルーズコントロールをより幅広い速度域で使えるようにしたり、天井の吸音性能を高めたり、とことん改良しています。
もちろん、ガソリン車、ディーゼル車ともに、デミオ時代からのコンパクトカー屈指の走りは健在です。より上質感の強まったMAZDA2は、コンパクトなドライバーズカーとして、非常におすすめできる1台だと断言できます。
▼ データ
現行型発売:2019年10月
全長:4065mm
全幅:1695mm
全高:1500~1550mm
ホイールベース:2570mm
最小回転半径:4.7m
車両重量:1060~1240kg
排気量:1496~1498cc
エンジン:105~110ps
ミッション:6AT/6MT
駆動方式:FF/フルタイム4WD
定員:5人
燃費(WLTCモード):ディーゼル=市街地25.2km/L、高速:26.3km/L、ガソリン=市街地:14.3km/L、高速:18.7km/L
ボディカラー10色
スズキ・スイフト(2019年10月発売モデル=137.5~198.5万円)
スズキ・スイフトは、マツダ・MAZDA2(デミオ)とともに、このクラスのコンパクトカーのなかで、トヨタや日産、ホンダなどとはひと味違った存在感で広く支持されています。
その特徴はMAZDA2と同様に、デザインの良さと、キビキビした軽快な走りにあります。
2016年12月に登場した現行型のスズキ・スイフトは、軽量で高剛性のプラットフォームに一新されました。
前のモデルに比べて120kgもスリム化して、軽快感をグッと高めました。
エンジンにもこだわっていて、マイルドハイブリッド、ハイブリッド、ダウンサイジングターボなど4種類をラインナップさせています。
ホンダ・フィットや日産ノートよりもずっと低い位置で運転席に沈みこんでハンドルを握ると、いかにもコンパクトカーらしいキビキビした走りを楽しめます。
前のモデルよりも後部座席、荷室ともに広くなったとされています。
けれども、フィットやノートに比べれば、やはり、かなり狭いです。
このクルマには、スポーツタイプの「スイフトスポーツ」シリーズもあります。
こちらは全幅が1735mmまで広げられ、ワイルドな外観に仕上がっています。
最高出力140ps、最大トルク23.4kgmの1.4リットルターボエンジンが、970kgの軽量ボディを一気に加速させます。
このホットハッチを選択しても楽しそうです。
▼ データ
現行型発表:2016年12月
全長:3840mm
全幅:1695mm
全高:1500~1525mm
ホイールベース:2450mm
最小回転半径:4.8m
車両重量:840~970kg
排気量:996~1242cc
エンジン:91ps~91ps+モーター直流同期発動機13.6ps
ミッション:5MT/6AT/5AT/CVT(無段変速車)
駆動方式:FF/フルタイム4WD
定員:5人
燃費(JC08モード):
ボディカラー:20.0~32.0km/L
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あなたは2つのグループのどっちを選ぶ?
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さてさて、あなたはこのBセグメントのなかで、どちらのグループのクルマを選びますか?
少し整理してみましょう。
第1グループのクルマのほうには、次のような長所・短所があります。
長所:室内を広々と使える
短所:小粋にキビキビ走るという、従来のコンパクトカーのイメージは薄い
第2グループのクルマのほうには、次のような長所・短所があります。
長所:運転しやすくてキビキビ走れる。デザインも小粋
短所:室内は狭い
キビキビ走るほうを選択する?
もし普段、乗り手が1人か2人程度なら、あまり室内の広さは気にせず、キビキビ走れる小さいクルマにしていいでしょうね。
シンプルなクルマにすればするほど、おしゃれ感も高まっていきます。
小さいクルマを普段使いするのって、格好いいと思います。
そんな人たちには、上述のトヨタ・ヤリス(ヴィッツ)、トヨタ・アクア、マツダ・MAZDA2(デミオ)、スズキ・スイフトなどがお薦めです。
主観をまじえてお話させていただきますと、マツダ・MAZDA2(デミオ)やスズキ・スイフトあたりが、とくにデザインもカッコよくてお薦めです。そして最新のトヨタ・ヤリス(ヴィッツ)が最高に気になりますね!
広いほうを選択する?
もし普段、大人数でいっしょに乗っているなら、ホンダ・フィット、日産ノートなどの第1グループのクルマのなかから選ぶといいかもしれません。
ご家族と相談されて、「やはり広いほうがいい!」ということでしたら、これらのクルマを試乗してみてはいかがでしょうか。
フィットも、ノートも改良が重ねられて、本当に魅力的なクルマになっています。
総合力ではフィット、新次元の走りではノートeパワーがお薦めです。
ご家族での試乗会、楽しみですね!
通勤にはどんなクルマがいい?
通勤となると、運転するあなた1人で利用することが多いわけですよね。
それなら、室内空間の広さにそれほどこだわる必要はないでしょうから、上述の第2グループのクルマたちから選ぶといいでしょう。
ヤリス、アクア、MAZDA2、スイフトなどに試乗してみて、いちばんしっくりくる1台をチョイスしてみてはいかがでしょうか。
もし試乗してみて、しっくりこなかったら、その理由を考えてみましょう。
もっと大きなクルマのほうがよければ、第1グループのホンダ・フィットや日産ノート、あるいはCセグメントのクルマたちを見ていきましょう。
逆に、「ここまでいいクルマはいらない」ということなら、Aセグメントのクルマたちを検討してみてください。
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試乗はたっぷりとしてみよう!
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本当にあなたにいちばんぴったりのコンパクトカーかどうか、最終的には、試乗して決めることになると思います。
試乗というと、ディーラーでの試し乗りがまず考えられますが、もし余裕があれば、それだけでなく、カーシェアリングサービスを利用した試乗もお薦めしたいです。
いま、日本では都市部を中心にして、次のようなカーシェアリングのサービスが広がってきています。
- タイムズカープラス
- カレコ
- オリックスカーシェア
これらのサービスを利用すれば、15分約200円(ガソリン代込み)で試乗することができます。
もちろんディーラーの営業スタッフが横にいるわけではありませんので、クルマの隅々までじっくりチェックしてみたり、ちょっとアクセルを強めに踏んでみたりすることも気軽にできます。
ディーラーでほぼ完全な新車に乗るのではなく、ある程度走行したクルマを試せるのも、カーシェアリングの利点です。
実際に使っていったら、どんな感じになるのかチェックすることができます。
もしカーシェアサービスでは目当てのクルマに乗れないようなら、ニッポンレンタカーなどのレンタカーサービスを車種指定して利用することをお薦めします。
カーシェアやレンタカーについては、下記の記事をまとめておりますので、もしよければ立ち寄ってみてください。
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カーシェアリング比較!おすすめ10社の特徴・料金・車種などを徹底解説
必要なときだけクルマを利用できるカーシェアリングが日本でも広がってきています。いろんな会員制のカーシェアリングサービスを使えば、あなたもコンパクトカーからキャンピングカー(!)まで、本当にいろんなクルマを気軽に楽しめるようになります。クルマ ...
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最後まで読んでくださってありがとうございました。