クルマ購入!最大の値引きを引き出すためのポイントとは

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新車購入!値引き交渉で最高にゴキゲンな成果をあげるコツ【完全版】

クルマを購入するとき、ちょっと難しいのが値引き交渉です。いったい、どんな作戦でアタックしたら最大の値引きをゲットできるのでしょうか。直近でクルマを買い替えたとき、筆者はネット上にあふれるアドバイスを見て、ちょっとビビりました。もちろん大変参考になる意見も多いですが、一方で、これをやったらディーラー側ががんばってくれないのでは? 満足なアフターサービスが期待できないのでは? そんな違和感を覚えるものも少なくなかったのです。時代がかなりギスギスした方向へいっている気がしました。そこで懇意にしているディーラーの営業マンさんたちへの取材を踏まえて、筆者なりの「値引き大作戦」を整理してみました。下記はすこし長いですが、参考にしていただければ、あなたにいちばん合ったゴキゲンな値引き作戦が見えてくることと思っております。

この記事は本1冊分くらいあるので、それぞれの項目の詳細部分は、いったん、クリックしないと読めないように閉じてあります。全体を見まわして、気になるところをクリックしていただければうれしいです。

この記事の構成

この記事は大きく4つに分かれています。

第1に「値引き交渉のコツ 基本編」では、基本的な考え方をお伝えしています。

ディーラーとうまく付き合い、「上客」としてよくしてもらうために、お薦めの視点をまとめております。ディーラー側に「あなたを得意先にしたい。長くお付き合いしたいから、頑張って値引きさせてもらいたい」と感じてもらえるように動くことをご提案します。

第2に「値引き交渉のコツ 準備編」では、値引き交渉の前に最低限知っておきたいポイントをご紹介しています。

第3に「値引き交渉のコツ 実践編」では、いよいよディーラーと交渉しはじめるときにあなたの「武器」となるワザをまとめております。

最後の「値引き交渉 よくある疑問」では、交渉中によく抱えやすい疑問を吹き消していただくために、Q&A形式で気になる点を整理しております。

 

値引き交渉のコツ 基本編

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「北風作戦」より、ゴキゲンな「太陽作戦」でいこう

・営業スタッフもあなたと同じ人間ですから、いきなり横柄に値引きを迫る相手には限界まで値引こうとはしません。

・あなたが営業スタッフと良好な関係を築けば、相手はあなたを得意先にしようと頑張って値引いてくれます。

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優秀な営業スタッフと良好な関係を築こう

得意先にしたい相手には便宜も

クルマの値引き交渉は、基本的には、あなたの普段の仕事で取引先と交渉するのと似ています。

取引先と良好な関係を築いていれば、いざというときに相手は便宜をはかってくれることでしょう。

同じように、クルマを購入するときにも、気の合う営業スタッフと良好な関係を築けていれば、相手はあなたが黙っていても、ある程度の値引きをしてくれます。

あなたとの取引を成立させたいから、ときには店長にかけあって最大限の値引きもしてくれるでしょう。

営業担当はいやな相手には無理はしない

営業スタッフは、あなたと同じ人間です。

気持ちよく仕事していきたいと思っていますから、いいお客がいたら、長く付き合ってもらえるようにと動きます。

逆に、いやなお客がいたら、なるべく付き合いたくないから、無理に実績を勝ち取ろうとはしません。

少なくとも、ギリギリまで値引きするほど頑張りません。

だから、ディーラーとは、良好な関係を築けるように意識していくのが大事です。

ガツガツした「北風作戦」には限界がある

ゴリ押しでは最大の値引きは期待できない…

ディーラーで、いきなり横柄に値引きを要求する客もいるようですね。

営業スタッフからみれば、こういう客は質(たち)の悪い相手です。

そんなお客とは、アフターサービスなどで長く付き合いたいと思っていません。

だから営業スタッフは、最大限の値引きまではしないです。

極端な場合、お客が握りしめてきた競合店の見積もりよりも、わざと高めの見積もりを出して「うちでは、これが精いっぱいです」と言って、ていよく追い返すこともあります。

コートを着ている男に北風をピューピュー吹かせても、コートを脱ぐことがないのと同じです。

値引き交渉で鼻息荒く「北風作戦」を展開しても、成果が出るとは限らないのです。

良好な関係を築く「太陽作戦」でいこう

営業担当とウィン・ウィンの関係に

商売をうまく回していくには、自分も相手も得をする、いわゆる「win-win(ウィン・ウィン)」の関係を築いていくことが望ましいといわれますね。

それと同じで、あなたがクルマの購入やアフターサービスで得をするには、営業スタッフとウィン・ウィンの関係を築いていくのがいちばんだと私は思います。

店長にかけあってもらえる可能性

営業スタッフがノルマ未達成で苦しんでいるときなどに、あなたがクルマを購入すれば、相手は自然と値引いてくれることでしょう。

とくに、あなたのことをお得意先にしたい!と感じていれば、店長にかけあって、自分の一存ではできないくらいの値引きもしてくれる可能性があります。

相手が困っているときに、にこやかに登場する上客!

そういう上客には、自然と値引きがついてきます。

困っている営業スタッフに希望を与えてあげる手法を、「太陽作戦」と名付けておきましょう。

北風ではなく、太陽のように!

これを意識して、上手に交渉していきませんか?

営業担当が上司に相談したくなる環境をつくる

・まず気の合う優秀な営業スタッフを見つけましょう。

・値引き交渉では、営業スタッフが「もうひと押しすれば買ってくれる」を確信するところまでもっていきましょう。そうすれば、営業スタッフは店長にかけあって、特別の値引きをしてくれる可能性も出てきます。

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まず気の合う営業スタッフを見つけよう

イマイチの営業担当は避けたい

営業スタッフと良好な関係を築く!と言っても、

その際に大事なのは、気の合う優秀な営業スタッフを相手にすることです。

メンテナンスなどで長くお世話になるわけですから、イマイチの相手を選ばないほうがいいです。

ネット上では、「営業成績の悪そうな営業マンや、若い営業マンなら、あなたは大きな値引きを引き出せる!」というアドバイスも見かけられます。

もちろん、ノルマを達成できそうにない営業スタッフに対して、店長が特別の値引きを認めてあげることはあるかもしれません。

けれども、優秀なスタッフだって、店長とうまく連携して、がんばってくれることでしょう。

忘れてはならないのは、アフターサービスです。

アフターサービスを、イマイチのスタッフにお願いするのは避けたほうがいいです。

だから、信頼できるスタッフと出会えるように、早くからアンテナを張っておきましょう。

早めにディーラーに顔を出しておくのがお薦め

あなたと気の合う優秀な営業スタッフと出会うためには、どうしたらいいでしょうか。

ここでお薦めしたいのは、早めにディーラーに顔を出して、カタログをもらったり、試乗させてもらったりしておくことです。

クルマ好きの筆者などは、普段からディーラーに顔を出して、営業スタッフとクルマ談義することが多いです。

そうしていると、いろんな自動車メーカーのいろんなディーラーの、さらにいろんな営業スタッフとの付き合いが生まれます。

土日であれば、だいたい営業スタッフが店にいます。

スタッフは、あなたが予約していなくても、時間が空いていれば対応してくれます。

彼らがピリピリしている年度末などの繁忙期ではなく、お客の少ないうちからまず顔を出してみましょう。

そのあたりの配慮がないと、そっけなく扱われるかもしれないのでご注意ください。

きちんと誠実に対応してくれるスタッフに出会えるといいですね。

ご年配であれば、同じ年代とか子ども世代くらいのスタッフといちばん話が合うかもしれません。

あなたが女性なら、女性スタッフのほうがクルマに対する評価目線が近いかもしれませんね。

そうやって、この人から買ってみたい!

という相手を見つけていきましょう。

そうすれば、この記事でご紹介する「太陽作戦」をきわめて自然に進められるでしょう。

友人や馴染みのディーラーに紹介してもらう

クルマを購入する際の営業担当者を、友人や馴染みのディーラーに紹介してもらう手もあります。

実は、これが最強かもしれません。

友人から紹介してもらえたら、営業担当者はあなたの友人の顔をつぶすわけにはいきませんから、あなたにかなりの値引きサービスをしてくれるはずです。

もちろんあなたも友人の顔をつぶさないように紳士的に振舞わらなければいけません。

馴染みのディーラーに紹介してもらう場合も、大きな値引きサービスが期待できます。

たとえば、あなたがA社のディーラーと仲が良くて、それでもB社のクルマを買いたい場合、A社の営業担当者がB社の営業スタッフに口をきいてくれることがあります。

優秀な営業スタッフなら独自のネットワークをもっているのです。

筆者も、懇意の営業スタッフの方々から、「ご紹介しますよ」とよく言われます。

ありがたいことです。

繰り返しますが、営業スタッフもあなたと同じ生身の人間です。

彼らと良好な関係を築くことができれば、それが大幅な値引きにいちばん近いと筆者は経験則で感じています。

営業スタッフに「買いたい」という意思を伝えよう

ディーラーの営業スタッフと良好な関係を築けたら、たまに訪問して、いろんな情報を収集しておくようにしましょう。

ただ、すぐに「買いたい!」なんて言ったら、心の準備もできていないうちに交渉が始まってしまいます。

だから、あくまでも「あのクルマをいつか買いたい」という程度に話しておくといいです。

購入できる資金的余裕か、ローンを組める年収があることは示唆しておきましょう。

大事なのは、安く買えるタイミングを探ることです。

「いつか安くなったら買いたいなあ」というオーラを漂わせていれば、営業担当者は、あなたを「見込みアリ」のリストに入れて対応してくれるでしょう。

セールの時期や、安くなるタイミングの情報を仕入れて待ちましょう。

そうすれば、ある日、営業担当者から話を持ちかけられるかもしれません。

実は、今月のセールでまだ目標に届いていなくて、もしご購入してくださるなら、一生懸命がんばらせていただきます……。

これこそが絶好のタイミングです。

ただし、すぐにウン!と言ってはいけません。

店長に相談したくなるように交渉を進めよう

営業担当者がひとりで思い切った値引きをできるわけではない

営業スタッフレベルですと、一定の上限を超える思い切った値引きは独断ではできません。

大幅値引きをゲットしたいなら、彼が店長から特別な値下げを承認してもらえるところまで、上手にもっていかなければならないのです。

ここから、いよいよ本格的な駆け引きが始まります。

詳細は、後述させていただきますが、営業スタッフを追い詰めないように気をつけてくださいね。

いきなり無理な値引きを求めても、営業スタッフは困るばかりです。

営業スタッフとは購入後も良好な関係を維持して、アフターサービスをお願いしていかなければいけません。

だから、ここからは、彼がもっと値引きできるように環境づくりする作戦でいきましょう。

「もうひと押しだ」と思わせるために

お薦めしたいのは……。

  1. あなたがそのクルマに憧れていて、その営業担当者から購入して長く付き合いたいと思っていることを繰り返し伝える。
  2. 営業担当者がノルマ達成のために困っているタイミングで、向こうから購入話を持ちかけられて交渉をはじめる。
  3. ただ、あなたは別にすぐに買わなくてもいいスタンスを守り、急がない。
  4. 契約の寸前でわざと足踏みをする。
  5. もうひと押しすれば間違いなく契約するだろうと相手に思わせる。

といったところです。

「もうひと押しだ」と確信できれば、営業担当者は、店長に値引き拡大の相談をしやすくなります。

あなたがもし無理な値引きを要求してくるばかりで、本当に買ってくれるかどうかわからない状況では、営業担当者は店長に相談できません。

相談して特別承認をもらったのに買ってもらえなかった!なんてことになったら、営業担当者の評価が下がってしまいます。

けれども、あなたが買ってくれるという確信を得て、あとひと押し!となってきたら、話は変わってきます。

営業担当者がこう確信して店長に相談をもっていけるように、うまく仕向けていきましょう。

この方法でいけば、あなたは営業担当者に悪い印象をもたれることなく、大幅な値引きをゲットできるでしょう。

契約がスムーズに成立するはずです。

すこし負けることも大事

ディーラー側から満足のいく値引きをゲットできたら、あなたも相手が喜ぶようにちょっぴり譲歩してみるといいと思います。

たとえば、相手が喜びそうなディーラーオプションの買い増しをすれば、相手は店長に明るく報告できるでしょう。

後述するように、契約間際にもう一段のサービスを要求する手もあるのですが、そこをあえて要求せず、相手に任せるという終わり方があってもいいでしょう。

長い付き合いがはじまるわけですから、相棒となる営業スタッフにちょっぴり花を持たせてあげましょう。

そうすれば信頼関係を築き、新しくゴキゲンなカーライフを始められるはずです。

長期的にみれば、それがいちばんお得だと思います。

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値引き交渉のコツ 準備編

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次に、値引き交渉の前に最低限、知っておきたいポイントをみていくことにしましょう。

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値引き交渉は腹の探り合い!情報はあいまいに!

・営業担当者に最初から手の内をみせてしまったら、甘い値引きに終わってしまうかもしれません。情報は小出しにするのが鉄則です。

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どんなに穏やかな「太陽作戦」で進めるとしても、クルマの値引き交渉は、営業担当との腹の探り合いであることには変わりはありません。

だから、早く買いたい!と気がせいていることや、最大限の値引きをゲットしたい!と狙っていることなどは、相手に悟られないようにご注意ください。

いますぐ買いたい!という思いを悟られたら、相手をじらす作戦を効果的に使えなくなってしまいます。

最大限の値引きをゲットしたい!と鼻息の荒いことがわかってしまったら、相手は、あなたをいい客とみてくれなくなるかもしれません。

だから、相手に伝える情報は、いつか買いたいと感じていることなどを除いて、基本的には、あいまいな程度にとどめましょう。

他店との行き過ぎた比較は逆効果になることも

・競合店から見積もりをもらって競わせるのは効果的です。

・けれども行き過ぎると逆効果にもなるので、タイミングをうまくはかってください。

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競合させるのは大事だけど…

クルマの値引き交渉では、競合するクルマのディーラーや、同じ車種のほかのディーラーから見積もりをもらっておくといいでしょう。

ライバルがいるとなると、ディーラー側は緊張感をもってあなたと交渉してくれます。

けれども、それをやり過ぎると逆効果になりますから気をつけましょう。

タイミングを見極めてカードを切る

競合店から見積もりをもらう目的は、次のような狙いからです。

  1. 気になるクルマたちの相場を俯瞰して、いちばん値引きが期待できるクルマとディーラーを見つける。
  2. 自分は相場情報をよく知っている人間であり、甘い値引きでは満足しないことをそれぞれの営業担当に理解してもらう。

これらは非常に大事です。

あなたがクルマ購入で損をしないために本当に重要です。

だから、競合店を含めて見積もり情報をとっておくことは、絶対にしたほうがいいと私は思います。

けれども、見積もり情報を営業担当にあまり見せすぎると、神経を逆なでするおそれもあります。

あなたは営業担当から「この人を得意客にしたい」と思ってもらえなくなるかもしれません。

結果、最大限の値引きに失敗することも考えられます。

いちばん望ましいのは、ここぞというタイミングを見極めて競合店の見積もりを使うことです。

たとえば、最終場面で、競合店から魅力的な見積もりを出され、心が揺れているふりをすれば、その見積もりはとても効果的に役立つでしょう。

こんな感じです。

あなた:実は謝らなければならないんですけど、もう1社から見積もりをもらってみたんです。それがびっくりするほど頑張ってくれていたんで、ちょっと迷っちゃって……。

競合店の見積書を直接見せると、営業担当者の神経を逆なでするおそれもあるので、あくまでも会話のなかでふれる程度のほうが無難だと私は思います。

交渉の切り札として競合店の見積もりを使うのは効果がありますが、タイミングを間違えないようにご注意ください。

 

「オートックワン」が便利!

いろんなディーラーをまわって見積もりをもらうのは結構、時間と労力のかかる作業です。

そこで最近は、新車見積もりをネットで一括して取り寄せられるサービスが人気を呼んでいます。

私は、「オートックワン」というサービスを使って効率的に情報武装しました。

クルマの見積もりは、自動車メーカーの公式サイトでもシミュレーションすることができます。

けれども、オートックワンの場合は、実際のディーラーから見積もりを取り寄せられるのです。

値引きの感触も含めて、より実用的なデータを集められるのでお薦めです。

オートックワンは、とくに次のときに役立ちます。

  • 自宅周辺のディーラー店舗からまとめて見積もりを出してもらい、それぞれ、どのくらい値引いてくれそうか、序盤のおおざっぱな感触をつかむとき
  • ディーラー訪問した際に営業担当者のペースでどんどん商談を進められないように、あらかじめ、そのクルマの見積もりの見方を予習し、質問点・疑問点を整理しておきたいとき

オートックワンのサービスでは、取り寄せた見積もりについて、そのディーラーにネット上で質問点・疑問点を問い合わせることも可能です。

それぞれのディーラーの営業スタッフとネット上でやりとりすれば、相手がていねいな人なのか、サバサバした人なのか、そのあたりの感触を知ることもできます。

あなたが相棒にしたい営業担当を探すうえで役に立ちます。

ただ、これらの見積書は交渉の序盤のもので、値引き額がまだまだ甘いはずです。

本格的な値引きは、直接、店で交渉しないと難しいでしょう。

このサービスは、あくまでも序盤の情報収集を省力化するツールとして活用するのがいいです。

交渉カードは別々に切る

・値引き交渉では、相手のペースでどんどん進められないように気をつけましょう。

・車両本体価格、ディーラーオプションなどの項目ごとに値引き交渉するのが理想です。まとめて交渉すると、はぐらかされて満足な値引きが得られないこともあります。

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まず本体価格の交渉から

ディーラーの営業担当との交渉では、車両本体価格の値引きから、ディーラーオプションの値引き、諸費用の値引き、そして下取り交渉までまとめてするのは避けたほうがいいです。

最大限の値引きを勝ち取りたいなら、これらの交渉カードは別々に切るほうがいいです。

まずは、車両本体価格の値引きを中心にして交渉するように心がけましょう。

オプションを必要最小限にとどめた見積もりを作ってもらいましょう。

「オプションについては嫁さんとじっくり相談して、あとから足していきたいと思ってます」などと言えば、相手も拒まないと思います。

その後に、ディーラーオプションや諸費用などの交渉に進みましょう。

それから、あなたが乗っていクルマについては、もし高く売却したいなら、下取りではなく、クルマ買取業者を利用するのがベストです。

こうして交渉カードを別々に切っていくことが、最大の値引きをゲットするためには非常に重要です。

誤魔化されずにそれぞれの底値をゲットする

本当に「これ以上は無理」なの?

どうして交渉カードを別々に切ることがそんなに重要なのでしょうか。

それは、営業担当者に、はぐらかされないようにするためです。

営業担当者は、利益を確保するため、車両本体、ディーラーオプション、諸費用などのそれぞれの項目で底値まで下げないですむように、お客をうまく誘導しようとします。

商売なのだから当然ですね。

まず車両本体価格については、利益がほとんどなくなる底値まで(あるいはメーカーから指示されている値引きのリミットまで)下げずにすむように、もうちょっと高い価格にとどめようとします。

営業担当:車両本体はこれ以上、値下げできないのです……。

その代わりに、ディーラーオプションを大幅に値引きすることで「ここまで頑張らせていただきました!」とアピールしてくるのです。

後述しますが、ディーラーオプションのほうは利益率が高いので、車両本体よりもかなり値引きができます。

この値引き額を見て、お客は何だか満足してしまいがちです。

このように、車両本体とディーラーオプションをまとめて提示されると、営業担当の思うつぼとなります。

そうならないように、まずは車両本体価格に絞って値引き交渉することをお薦めしたいのです。

オプションをとりあえず必要最低限に抑えて見積もってもらいましょう。

こうして車両本体価格を底値まで下げてもらってから、次にオプションをつけ足していくのが理想的です。

あるいは、終盤の交渉で、車両本体価格が底値になるくらいに、「もうひと押し」してもらえるように仕向けていきましょう。

そのためには、車両本体価格の底値がどれくらいなのか、駆け引きのなかで探らなくてはいけませんね。

このあたりのワザについては後述させていただきます。

オプションや諸費用、ローンなどについても、底値を探っていきましょう。

これらの交渉は同時におこなってもかまいませんが、とにかく、十把一絡げにならないように意識してください。

クルマ買取サービスも検討しよう

・あなたが乗っていたクルマは、買取会社に売却するほうがいいでしょう。

・ディーラーの下取り価格は、相手がどんなに頑張ってくれても、買取会社ほど高くはなりにくいです。

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営業担当者は、見積もり交渉の際に、あなたのクルマを下取りした場合の引き取り価格も提示してくれることでしょう。

けれども、ここはちょっと慎重に進めていきましょう。

あなたは、本当にディーラーの下取りを利用していいのでしょうか。

なにしろ、ディーラーの下取り価格は、最近増えているクルマ買取サービスで提示される買取価格に比べて、数十万円も見劣りすることがザラなのです。

いま、数万円でも、数千円でも新車購入費用を安くしようとあなたは努力されています。

それなのに、数十万円も損をするかたちで、あなたの資産であるクルマを手放してしまっていいのでしょうか。

買取については、下記の記事でくわしくご説明しておりますので、よければご参照ください。

住居にとめられているコンパクトカー
クルマを売る!一括査定で余裕資金ねん出!手堅くて納得できる方法とは

クルマ購入のスタイルは最近、昔に比べて、ずいぶん変わってきました。購入時にいろんな新サービスを利用すれば、これまでより、かなり手元資金を増やして、より理想のクルマを買えるようになってきています。クルマの「買取」とか、「一括査定」といった新サ ...

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タイミングをとらえる

・ディーラーのセール期間中や決算のタイミングをとらえて値引きを大きくしてもらいましょう。

・ディーラーの在庫車や特別限定車が売れ残っていれば、大幅値引きも期待できます。

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ディーラーのセール時期を狙う

登録に時間がかかることを意識して動こう

最大限の値引きをゲットするためには、ディーラーのセール時期に声をかけてもらえるように作戦を進めていくのがお薦めです。

自動車ディーラーでは、年に何回かセールをおこないますので、そのタイミングを営業担当者から早めに聞き出しておきましょう。

そして3月前や、9月前の決算の時期も狙っていきましょう。

こうした時期には、ディーラーは薄利多売で販売に力を入れていきます。

あなたが相棒と見込んだ営業担当者の様子を見守り、彼がノルマ達成に苦労しているタイミングで白馬の騎士のごとく、あなたの存在を意識させていきましょう。

一点注意しておきたいのは、クルマの購入には時間がかかるという点です。

たとえば3月決算のタイミングで購入するためには、3月末までにクルマの登録を終えておかなければいけません。

3月末までに登録するためには、遅くとも3月半ばには契約しなければいけません。

そのためには、2月半ばには商談を始めるのが一般的です。

もしあなたの買いたいクルマが納車までにかなり時間がかかるなら、おおよその納期を調べたうえで、もっと前から動き出しておく必要があります。

在庫車や特別限定車はお買い得

在庫車ならすぐに登録できる

新車は一般的に、あなたが発注した後に工場で生産されるわけです。

けれども、もうすでにディーラーが手元に保有している新車もあります。

いわゆる在庫車です。

ディーラーは、人気の色で売りやすいクルマを手元に保有しておいて、チャンスがあれば、すばやく販売できるように準備しているのです。

これは新古車ではなくて、いちばん売れ筋のクルマです。

在庫車であれば、数週間あれば登録までいけます。

この在庫車がだぶついて、思うように売れないときには、値引き幅が大きくなりますから、これを狙っていくといいかもしれません。

特別仕様車はお買い得感が高い!

筆者がよく狙うのは、ディーラの手元にある特別仕様車です。

特別仕様車は、いろんな装備をお得なパッケージにしています。

自動車メーカーは、クルマのモデル中期以降、販売を活性化するためにこうした特別仕様車を売り出すことが多いです。

これらはオプションが充実していて、その合計額がとてもリーズナブルです。

しかも、普通のクルマよりもデザイン性を高めたりしていて、モノによってはその後のリセールバリューもなかなかいいです。

もしあなたが「いいなあ♡」と感じる特別仕様車が登場したら、その売れ具合をそっと眺めていきましょう。

意外に売れ残っていることがあります。

売り切れないと、営業担当者たちが困り始めます。

ただでさえお得感のある特別仕様車から、さらに大幅な値引きを勝ち取れるタイミングが出てくるかもしれません。

チャンス到来に備えましょう。

モデルチェンジ

クルマを安く買えるタイミングとして忘れてはならないのが、モデルチェンジの前です。

フルモデルチェンジが近い、いわゆるモデル末期のクルマは、値引きが大きくなることが多いです。

大きなマイナーチェンジが発表された後も、値引きが大きくなる場合があります。

あなたが、新しく発表されたクルマにどうしても乗りたい!ということでなければ、モデル末期のクルマを安く購入するのはとても賢明なことだと思います。

とくにモデルチェンジ前の特別仕様の在庫車が残っていれば、充実装備の熟成車を安くゲットするチャンスです。

モデルチェンジが発表されたら、そういうクルマが残っていないか探してみましょう。

見積書の基本的な見方

・ディーラー訪問する前に、見積書の基本的な見方を知っておきましょう。

・カタログなどに表示されている車両本体価格と、ディーラーオプションや諸費用を含めた総支払額はかなり異なります。クルマ選びの際には、総支払額がどれくらいのクルマなのかチェックするようにしましょう。

+詳しくはここをクリックしてください

ディーラーで営業スタッフから見積書を提示されたときに、どうチェックしたらいいのか分からないと、営業スタッフのペースで商談を進められてしまいます。

そうならないように、見積書のカンタンな見方を知っておきましょう。

前述の新車見積もりを一括して取り寄せられるサービスを利用すれば、ディーラー訪問の前に見積書をチェックしておけるのでお薦めです。

以下は、見積書に盛り込まれる諸項目です。

車両本体価格

文字通り、すっぴんの本体価格です。

ただ、メーカーオプションを車両本体価格に含めることも多いです。

メーカーオプションというのは、メーカーが工場で組み込んでいく装備のことです。

たとえば、自動ブレーキなどの先進安全技術装備、サンルーフ、純正カーナビなどがあります。

メーカーオプションはあまり値引きが期待できないので、もし車両本体価格とメーカーオプション価格が別々に表記されていても、車両本体価格とまとめて考えておいていいでしょう。

オプション価格・付属品

ここには、基本的にはディーラーオプション装備の価格が表示されます。

メーカーオプションが工場で装着されるのに対して、ディーラーオプションはディーラー段階で組み込まれます。

たとえば、ドアバイザー(サイドバイザー)、洗車用品、メンテナンスキット、フロアマットなどがあります。

メーカー純正ナビとは別に、ディーラーオプションでナビを買える場合もあります。

これらのディーラーオプションは、ディーラーからすれば大きな収益源なので、黙っているとたくさん盛り込まれてくることがあります。

営業担当者は、そうしたディーラーオプションを盛り込んだうえで、それらを値引きして「頑張りました!」とアピールしてきます。

ただ、以下のことを念頭に入れておきましょうね。

  • ディーラーオプションはそもそも大幅値引きが期待できるものです。メーカーによって多少の差はあるものの、2割くらいの値引きは可能な場合が多いです。
  • 車両本体価格をほとんど値引きせずに、ディーラーオプションの値引きだけで商談を進めようとする傾向があります。本体価格は本当に値引きが不可能なのか、甘く見られているだけなのか探っておく必要があります。

さらに値引き交渉の終盤に入ったら、いろんなオプションを無料にしてもらえる可能性もありますので、目先の値引きで満足しないようにしましょう。

値引き額

見積書に値引き額が記載されている場合は、それが車両本体価格からの値引きなのか、オプションも含めた価格からの値引きなのか、聞いてみましょう。

ネットや自動車雑誌には、車種ごとに値引きの目安がよく出ています(詳細は後述します)。

ただ、その値引きが車両本体価格の値引きなのか、オプションも含めた値引きなのか、かなり混乱している場合があります。

ディーラーから見積もりを提示されたら、まずは、記載されている数字がどちらのものか確認してから交渉するようにしましょう。

最近、ディーラーの見積もりでは、値引き額を明示しないケースが増えているようです。

ネットで公開されることを防ぐためです。

値引き額がわかりにくいときには、営業担当者に聞いて、しっかりメモしておくといいでしょう。

諸費用

新車購入のときには、次のような諸費用がかかります。

税金などは額面ががっちり決まっているので、値引きが期待できるのは、「車庫証明取得代行費用」と「納車費用」の2つです。

もしディーラーに下取りをお願いするのなら、諸費用として下取り査定料(5,000円~1万円)と下取車手続き代行費用(5,000円)もかかります。

これらも値引きやカットが期待できる場合もあります。

こうした諸費用の値引きやカットを営業担当者にもちかけるのは、契約間際のタイミングが望ましいでしょう。

あまり早くに持ち出すと、面倒くさい客だと思われて、ほかの値引きに響きますので注意してください。

以下は、具体的な費用項目です。

自動車税

自動車税は、毎年4月1日現在のクルマの所有者に課される税金です。

税額は排気量によって異なります。

見積書では、「登録月の翌月~翌年3月までの月割計算」で税額を割り出して記載しています。

自動車取得税

クルマを買ったら課される税金です。

「(課税標準額+オプション価格)×3%」という計算で割り出されます。

課税標準額というのは、実際の販売価格の90%から1,000円未満を切り捨てた数字です。

軽自動車の場合は、「3%」ではなく、「2%」で計算されます。

だから軽自動車のほうが安くなります。

なお、あなたがオプションをたくさん購入して、総支払額が多くなると、自動車取得税が上がっていきます。

だから、ナビなどの付属品をとりあえず装着せず、取得税を抑える手もあります。

その場合は後日、改めてディーラーから購入するか、カー用品専門店でもっと安く購入する段取りとなります。

自動車重量税

クルマの重量によって車検ごとに課される税金です。

0.5トン刻みで金額が増えていきます。

自賠責保険

新車登録と車検のときに必ず加入しなければいけない自動車保険です。

新車登録時は、最初の車検までの3年分(正確には37カ月分)加入します。

普通自動車は36,780円、軽自動車は35,610円です。

自動車リサイクル料金

新車購入の際には自動車リサイクル料金を支払わなければなりません。

金額は車種ごとに異なりますが、だいたい1万~2万円です。

軽自動車は1万円前後です。

登録代行費用

陸運局でナンバー取得するために検査登録してもらう費用です。

陸運局に支払う検査登録費用は3,000円ほどです。

ディーラーに任せると15,000~30,000円ほどかかります。

登録手続きを自分でやることも可能かもしれませんが、ちょっと複雑なので、ほとんどの人がディーラーに任せています。

車庫証明取得代行費用(交渉可能)

クルマは自宅から直線距離で2キロ以内のところに保管できないといけません。

この保有場所を証明する「車庫証明書」の取得をディーラーに代行してもらう費用がこれです。

だいたい10,000円ほどです。

もしあなたが自分で警察署に行き、2,500円ほど支払って手続きするなら、この費用はカットできます。

実際には、平日に警察署へ2回行かなければならないので、ディーラーに代行してもらう人が多いです。

契約間際にこの費用を無料にしてもらう交渉をしてみてもいいでしょう。

納車費用(交渉可能)

新車をあなたの自宅まで届けてくれる費用です。

本来、この項目には洗車や最終点検の費用も含まれているのですが、最近はディーラーでも、読んで字のごとく、自宅へ納車する費用とみてくれています。

だいたい10,000~15,000円ほどです。

納車費用は、もしあなたがディーラーの店舗までクルマを取りに行くのならカットできます。

下取費用

あなたが乗っていたクルマを、ディーラーに下取車として査定依頼したときには、「下取査定費用」がかかります。

さらに、下取りしてもらった場合には、「下取車手続き代行費用」がかかります。

この金額はディーラーによって異なりますが、合計して20,000円ほどです。

ただ、この費用は交渉次第で値引いてもらったり、無料にしてもらったりすることが十分期待できます。

交渉の終盤で営業担当者に話してみてもいいでしょう。

消費税

車両本体価格、オプション価格、諸費用などに消費税がかかります。

クルマは高額ですから、消費税によって総支払額がグッと膨らんできます。

このため、消費税が増税されるときには、直前に駆け込み需要が生まれます。

買う人が多くなれば、ディーラー側の値引きが少なくなるかもしれないので、ちょっぴり早めに購入する作戦もご検討ください。

総支払額(車両現金販売価格)

あなたが支払わなければいけない総額です。

車両本体価格、オプション価格、諸費用などを加算し、値引き額や下取価格を引いた額面に、消費税を加えたものです。

総支払額は車両本体価格よりもかなり膨らみますので、ここまでを視野に入れてクルマ選びを進めていきましょう。

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値引き交渉のコツ 実践編

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ここからは、ディーラーの営業担当者と交渉していくときに役立つワザなどについて、整理していきたいと思います。

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「値引き目標額」の情報は正しく使おう


・欲しいクルマが一般的にどれくらい値引きされているのか、ネットや雑誌から情報収集しておきましょう。
・情報収集した「値引き目標額」が本体値引きなのか、総額の値引きなのか、間違わないようにしてください。
・実際にどこまで値引きできるかは購入時期によっても変化しますから、値引き情報はあくまでも目安ととらえましょう。

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本体値引きか、総額値引きか区別しよう

新車の値引き情報を探していると、ネットでも自動車雑誌でも、

  • 値引き目標は20万円!
  • 値引きの目安は30万円!

などとよく掲載されています。

おおよその目安を知っておけば、ディーラーで交渉する際にとても参考になると思います。

「ここまで値引きできるかもしれない」と頭の片隅に入れておけば、高い金額でつかまされるリスクが減りますよね。

逆に、営業担当者に極端な値引き要求を突きつけてドン引きされるようなこともなくなるでしょう。

ただ、入手したのが、車両本体価格の値引き情報なのか、総支払額の値引き情報なのか、ゴッチャにならないように注意してください。

この2つを混同すると、値引き交渉に支障をきたすおそれがあります。

もしあなたの入手した情報が、車両本体価格についての値引き情報であれば、あなたは総支払額については、もっと値引きをゲットできる可能性があります。

逆に、あなたの入手した情報が、総支払額についての値引き情報であれば、あなたは車両本体価格については、その金額よりも少ない値引きしか見込めないかもしれません。

欲しいクルマの値引き情報を収集したら、このように、車両本体価格と総支払額の値引きの目安がどのくらいになるか、情報を整理するように心がけましょう。

『月間自家用車』の値引き情報は使える!

車種ごとの詳しい値引き情報が得られる媒体としては、私は『月間自家用車』(内外出版社)を参考にさせてもらっています。

毎号、たくさんの車種について、読者から実際にゲットした値引き額と値引き交渉のエピソードが寄せられています。

さらに、読者向けに電話相談も受け付けています。

この雑誌に寄せられる値引き交渉のエピソードを読んでいると、イメージトレーニングができます。

何よりも、「よし!やるぞ!」という気分にしてもらえます。

実際の交渉術は千差万別。

それなら自分はどんなふうに作戦を展開していこうかと考えるのが楽しくなってきます。

家族にアシスト役として参加してもらおう

・家族の誰かに、値引き交渉に参加してもらうと、交渉がしやすくなります。

・あなたが営業担当者に強く言えないことなどを、家族にうまく言ってもらいましょう。

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百戦錬磨の営業担当者との間で、良好な関係を保ちながら値引きをゲットしていくためには、あなた単独で交渉するのではなく、家族にも横にいてもらい、アシストしてもらう作戦が効果的です。

たとえば、奥さんやお父さん、お子さんに一緒に店へ行ってもらいましょう。

基本的には、あなたが営業担当者と交渉を進めていけばいいです。

ただ、要所要所で、家族にひと言いってもらうのです。

たとえば、こんな感じです。

営業担当者:オプションのお値引きはホントにもうこれが限界なんです。

あなた:いやあ感謝します。そこまで頑張ってくださって。でも、困ったなあ……(と言って、奥さんのほうを見る)。

奥さん:うちの予算も限界なんですよ(笑)。

営業担当者:(あっけにとられる)

奥さん:うちのヒトは本当にあなたのことを気に入って、あなたから買いたいって言っていたんです。ですから、何とか、あなたのお力でかなえてあげてもらえないでしょうか。

ここで大事なのは、あなたは良い人のままでいて、奥さんに悪い役を演じてもらうことです。

そうすることによって、あなたは営業担当者と良好な関係を保ったまま、営業担当者にキツイ値引き依頼を投げることができるのです。

ご家族の同行が難しい場合は、あなたと営業担当者の会話のなかに、「うちの嫁さんからきつく言われちゃったのですが……」などと、ご家族を登場させるといいでしょう。

あなたがぼけて、ご家族につっこんでいただくことで、値引き交渉のテンポをよくしていきましょう。

本体価格の値引き

・新車購入でいちばん値引き額が大きいのは、車両本体価格からの値引き額です。おおむね1割ほどの値引きを目指しましょう。

・けれども、本体価格をどれだけ値引きできるかは車種によって大きく異なります。本体価格こそ、情報収集が大切です。

・本体価格の値引き情報をもとに、大幅に値引きできそうな車種に狙いを定める手もあります。

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本体価格の値引き幅は千差万別

上記に、ひとつの目安として1割ほどの値引きを目指そう!と書いてしまいましたが、これはあくまでも一般論に過ぎません。

大事なのは、あなたが欲しいクルマの値引き目標ですよね。

残念ながら、それは車種によって本当に違いますし、刻々と変わっていきます。

大きな傾向として、次のようなことはいえます。

コンパクトカーの値引き幅は小さい傾向

まず、値引き幅は、クルマの価格帯によって差があります。

高価格帯のクルマであれば、値引き幅はかなり大きい場合があります。

後述するようにブランドイメージを守りたいメーカーの意向で値下げを拒むところもありますが、一般的には、本体価格だけで30万円~40万円くらい値引きをゲットした成功談もめずらしくありません。

不人気車なら本体だけで40万円以上いくこともあります。

これに対して比較的低価格のコンパクトカーでは、本体価格の値引きは、頑張っても20万円前後が限界というケースが多いです。

軽自動車では、昨今の軽自動車人気もあることから本体値引きがだいたい10万円台にとどまります。

人気車ではディーラーは強気

人気の高い車種では、ディーラーは車両本体価格の値下げを避けたがります。

ブランドイメージを守りたいメーカー側の意向で、「本体価格の値引きはなし」「〇%が上限」などと制約が課されていることもあります。

そうした車種を購入したいなら、だいたいどのくらいの本体値下げが限界なのか、底値についての情報を収集しておきましょう。

そのためには、ネットや雑誌で情報収集するのが有効です。

同じ車種を扱う別会社のディーラーをまわって見積もりを集めれば、底値が推測しやすくなるでしょう。

一方、不人気車の場合は、「投げ売り」と呼ばれるくらいに値引きされることがあります。

もしあなたがとくに車種にこだわらないのであれば、そうしたモデル末期の不人気車に狙いを定めて、セール期間中に在庫車を購入するといいでしょう。

オプションの値引き

ディーラーオプションは、車両本体やメーカーオプションよりも利幅がありますから、大きな値引きも期待できます。メーカーによって差もありますが、おおむね2割ほどの値引きを目指しましょう。

カーナビなどの付属品を市販品にする手もあります。オプションを付けずに、納車後にカー用品店で装着してもらえば安くてすみます。

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ディーラーオプションは2割引きをめざそう

ディーラーオプションは値引きの期待大

既述のとおり、新車のオプションには2種類があります。

  • メーカーオプション(工場で装着)
  • ディーラーオプション(ディーラーで装着)

メーカーオプションの価格は、車両本体価格と一括で記載されることが多いです。

メーカーオプションについては、値引きがほとんど期待できません。

これに対して、ディーラーオプションのほうは10~20%ほどの値引きが期待できます。

だから、ディーラーオプションをいっぱい付けるときには、この部分の値引き交渉に力を入れるといいでしょう。

欲しいオプションを加えながら、値下げをお願いしていこう

まず、あらかじめお薦めしておきたいのは、最初の見積もりを、ほとんどオプションなしで作ってもらうことです。

「オプションについては家族と相談して、あとから加えるつもりですから」などと言っておけば、つじつまは通ると思います。

前述のとおり、営業担当者に誤魔化されずに車両本体価格の値引きを最大限までもっていくためには、そうやってオプションなしで話を進めるのがいちばんです。

さらに、ディーラーオプションの値引き交渉をしやすくするには、この「あとから足していく作戦」が有効だと思うからです。

あとからどんどん足していけば、あなたがケチな印象がかなり薄まるのです。

何だか気前がいいみたいな雰囲気を保ちながら、上手に値引いていきましょう。

たとえば、こんな感じです。

もしカーナビをこのディーラーオプションのもので加えたら、オプション総額をどのくらいにしてもらえますか?

ごめんなさい、嫁さんに言われて、ドライブレコーダーも付けたくなったのですが、オプション総額をきりのいいところで〇〇万円にしてもらえるとうれしいのですが。

嫁さんのОKが出たので、メンテナンスパックも加えてもらうことにしました。ただ予算オーバーしてしまいそうなので、すこし助けてもらないでしょうか?

あなたが最初から付けるつもりでいたオプション品についても、こんな感じでどんどん足していけば、何だかあなたが財布のひもを緩めているような雰囲気が出てきます。

営業担当者にしてみれば、オプションを加えてもらうのはありがたいことですから、成り行き上、値下げに付き合わされていくことでしょう。

営業担当者との良好な関係を保ちながらも、したたかに値引きをゲットしていきましょう。

オプション全体の満足度を高めていく

ディーラーオプションの交渉をする際には、それぞれのオプション品について個別に値引きを要求するのは、あまりお薦めできません。

それは、あなたがケチな人間だという雰囲気を醸し出してしまうからです。

営業担当者もあなたと同じ人間です。

そんな値引き交渉に突き合わせられるのは、きっと気持ちのイイことではないはずです。

お薦めしたいのは、純粋にすこしでも自分のクルマを魅力的にしたい!という思いから、その夢をかなえられるように営業担当者にお願いしていくことです。

いろいろ足していきながら、それでも予算不足で悩むあなたに対して、営業担当者が力を貸してくれるように祈りましょう。

値引いてくれたら、それはうれしいことなのですから、その都度、感謝の気持ちを表明していきましょう。

あなたが見せる新しいクルマへのワクワク感、うれしい気持ちは、きっと営業担当者の心に響くと思います。

付属品の購入額を抑えたいなら市販品を使う手も

もしあなたが予算的にかなり厳しい状況であれば、ここは割り切ってディーラーオプションを最小限にしてしまい、もっと安い市販品を使う作戦も考えられます。

高いものを値引いてもらうよりも、そもそも高いものを買わずに、安い市販品を利用するほうがサイフには優しいのです。

市販の装備品は、オートバックス、イエローハットなどのカー用品店で安く売られています。

カー用品店に行ってみれば、ディーラーで買うのがばからしくなるほど安いことがわかるでしょう。

ただし、保証期間が短いなどのデメリットが生じる可能性もあります。

オートバックスでは、新車購入予定の客を相手にしてさまざまな付属品の提案をしています。

ディーラーの見積もりを持って行くと、メーカーオプションやディーラーオプションで装着するつもりのカーナビ、バックモニター、ETC、カーアクセサリーなどについて、格安の同等品を紹介してくれるのです。

たとえば、20万円以上するディーラーオプションのカーナビに対して、8万円以上安い同等品があることを教えてくれます。

最近増えているボディーコーティングやディーラーのメンテナンスパック(3年、5年などの期間中、部品交換や点検を保証する前払いシステム)についても、それらの代わりとなるオートバックスのサービスを提案してくれます。

要するに、オートバックスの売り込みというわけですが、予算が限界点を超えているときには、こうした市販品を利用する作戦も組み入れて、なんとかクルマ購入を実現したいものです。

諸費用の値引き

諸費用の値引きやカットは、契約間際にお願いしましょう。

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すでに「準備編」の最後のところでお伝えしたとおり、新車購入の際には、車両本体価格やオプション価格のほかに、税金や登録代金などの諸費用がかかります。

このうち、「車庫証明取得代行費用」と「納車費用」については、値引きやカットが期待できます。

ただ、営業担当者に諸費用の値引きやカットをお願いするのは、契約間際の終盤戦のときまでグッとこらえましょう。

このあたりはかなり細かいことですので、これを早くから持ち出してしまうと、あなたのイメージが悪くなります。

ディーラーによっては、「納車費用」を無料にすることを早い段階で見積もりに入れて、あなたの心をくすぐる場合があります。

あなたと交渉する際のカードとして使っているわけですね。

けれども、納車費用を無料にするのは、契約間際にお願いすればもともと期待大なのですから、心をくすぐられて本体値引きなどの手を緩めないようにしてください。

ローンや保険契約でさらに値引き拡大も

・ディーラーを通じてローンや保険に入ると、ディーラーに手数料が入りますので見返りとしてさらにクルマの値引きをしてもらえることがあります。

・ただしローンは金利引き下げ交渉をしておかないと、想像以上の出費になることがあります。

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ディーラーローンに付き合って値引きを増やす

新車を現金一括払いすると、ディーラーが喜ぶだろう……。

いまでも、こう誤解している人が多いようです。

これに対して筆者が懇意にしている営業マンたちは「とんでもない!」と一笑していました。

昨今は、新車を販売するだけでは満足な利益が出ないそうです。

だから、お客にローンを組んでもらい、その手数料収入を得ることは営業担当者にとっては重要なことのようです。

もしあなたが現金一括払いを予定していても、交渉の終盤になって営業担当者から「ひとつお願いがあるのですが……」と切り出されるかもしれません。

筆者が直近で新車購入したときも、そうでした。

そのとき、筆者は、雀の涙の金額分だけ、わずか半年のローンを組んで、その代わりに値引き上積みをゲットしました。

そして後日、すぐに前倒しで完済しました。

ディーラーでローンを組むことには、良し悪しがあると思います。

かなりの金利負担を負うおそれがあります。

同じローンを組むなら、銀行などの超低金利ローンのほうがはるかにお得です。

けれども、営業担当者に「貸し」をつくる意味では、一考に値すると思います。

ローンを組む際は、金利を低くしてくれるようにきちんと交渉しましょう。

メーカーにもよりますが、ディーラーのローン金利は交渉次第でかなり低くしてもらえます。

返済の合計額よりも、値引きの上積みのほうが大きいことを確認したうえでОKを出しましょう。

自動車保険やJAF入会でさらに値引き幅拡大も

ディーラーは保険会社の代理店という顔も持っています。

だから営業担当者から、任意保険の勧誘を受けることもあるでしょう。

これも営業担当者に「貸し」をつくることができるので、問題がなければ付き合ってもいいと思います。

同じ理由で、JAF入会を提案された場合も、付き合ってあげてその分、入会などの出費を上回る値引きをゲットしましょう。

その他のサービス

・納車時にガソリンを満タンにしてもらうなどの数千円レベルのサービスについては、あなたが営業担当者との関係がまずくならない範囲でお願いしてみてもいいでしょう。

・そのレベルの交渉は、契約間際にさりげなくするのが鉄則です。

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一般に、納車されるときにはガソリンは3分の1くらいしか入っていません。

そこで、ガソリン満タンで納車してくれるように交渉することはできます。

これについては、私は消極派です。

営業担当者に、あまり上客というイメージを持ってもらえなくなるからです。

上客と思ってもらえなくなったら、最大の値引きをゲットできなくなるおそれもあります。

数千円のために、数万円の値引き上積みを失うかもしれません。

ただ、契約間際に、談笑しながらさりげなくお願いしてみる手はあります。

またしても奥さんを悪者にして、「うちの嫁が必ず頼んでおけと言うものだから……」と切り出してみてもいいでしょう。

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値引き交渉 よくある疑問

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ここからは、新車購入時に抱えやすい疑問点について、お答えしていきたいと思います。

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車検が切れる寸前まで乗ったほうがお得なの?

・もしあなたがクルマの買い替えを検討していて、いまのクルマの車検切れが近いなら、基本的には車検切れの直前まで乗ってから買い替えるのがいちばんです。

・ただしあまり車検ギリギリまで乗ると、次のクルマが車検の切れる前に納車されないかもしれません。ある程度の時間的余裕をもって手放しましょう。

・新規に車検を取り直してから売却するのはあまりお薦めできません。

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次のクルマが納車されるまでの期間も考慮しよう

車検切れは、クルマを買い替える大きなきっかけになりますよね。

クルマの買い替えを考えていて、いまのクルマの車検切れが近づいてきたら、早めに、次のクルマの候補をいくつか選定しましょう。

そのうえで、それらの新しいクルマがどれくらいで納車されるものか、所要期間をおおまかに調べてみましょう。

一般に、クルマの購入契約を済ませてから納車までには数週間はかかります。

さらに、納車までに時間がかかるクルマを買いたいなら、その所要期間も加えて、買い替えにかかる期間を計算しておいてください。

次のクルマが納車されるまでに時間がかかるわけですから、余裕を持って商談を始めなければいけません。

ギリギリまで乗っていると、クルマの納期が間に合わなくなりますからご注意ください。

車検を取り直すのは得策ではない

いま乗っているクルマの車検を取り直してから売却するほうがいいのでは……?

そう考える人もいますが、それは得策ではありません。

車検を取り直せば、もちろん、いま乗っているクルマの市場価値は高まります。

けれども、車検には費用がかかります。

その費用を上回るほど評価が上がるとは思えません。

最近の中古車販売店では、買い手がついたときに新規に車検を取り直す「車検整備渡し」が一般的になっています。

このため、車検切れ寸前のクルマでも売却に支障はありません。

わざわざ新規に車検を取り直す必要はありませんのでご注意ください。

1年未満の「車検あり」は評価されない

うちのクルマは、まだ車検まで少し残っているからその分だけ高く売れるはず……。

いえいえ、残念ながら車検切れまで1年未満なら、車検が残っているとして評価されることはほとんどありません。

どうせ評価されないなら、車検切れの寸前までいまのクルマを使い続けたほうがお得!という考え方も成り立つと思います。

モデルチェンジ情報には気をつけて!

クルマの価値は、次のフルモデルチェンジや大きなマイナーチェンジが発表されると、ガクンと下がることが多いです。

車検切れの寸前まで乗るとしても、その手前でモデルチェンジが発表されると、あなたのクルマの売却価格は低下します。

そんな悲しい目に合わないように、モデルチェンジ情報には気をつけてください。

リセールバリューを気にしたほうがいいの?

・もしあなたが次のクルマを長く乗り続けるつもりなら、リセールバリューを気にする必要はありません。

・もしあなたが、クルマをどんどん乗り替えていくつもりなら、リセールバリューを意識してもいいでしょう。人気車のほうが高く売却できます。将来、もっと高級なクルマを買いやすくなります。

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リセールバリューの高いクルマを買ったほうがいい……。

よく、そのようにいわれます。

これは事実です。

リセールバリューの高いクルマを買ったAさんと、低いクルマを買ったBさんを比較してみるとーー。

(例)

Aさん

総額350万円の新車購入

3年後に280万円で売却

= 3年間で使った費用は70万円。

Bさん

総額250万円の新車購入

3年後に120万円で売却

= 3年間で使った費用は130万円

リセールバリューにこのくらい開きがあることは珍しくありません。

あなたがクルマを買い替えていくタイプなら、リセールバリューの高いクルマを買うことをお薦めします。

グレードやカラーも人気のものにしてみましょう。

どの車種のリセールバリューが高いか、その情報は、『月間自家用車』などの自動車雑誌に掲載されています。

よいクルマに出会って、どんどんいいクルマに乗り替えていけるといいですね。

一方、1台のクルマを乗りつぶすくらいに長く使うのであれば、リセールバリューを気にする必要はありません。

世の中のリセールバリュー情報などは無視して、愛車を大事になさってください。

「新古車」ってお得なの?

登録済みでほとんど使われていないクルマのことを「新古車」といいます。

ただこの言葉はわかりづらく、誤解も多いため、最近では「登録済未使用車」と呼ぶのが一般的です。

新車同然に新しいのに、価格が安いのが登録済未使用車の魅力です。

あまり人気のない車種が多く、あまり選べないのですが、気に入ったクルマに出会えたら最高だと思います。

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未使用車の多くは、ディーラーが手放したクルマです。

ディーラーは、たくさん売ればメーカーから販売報奨金が多く出ますので、決算期前などには多めに手元に置いておきます。

けれども結局売れ残り、登録だけ済ませたのが登録済未使用車、いわゆる新古車です。

未使用車には、次のような長所・短所があります。

長所

  • 新車同然に新しくてきれい。
  • とにかく安い。

短所

  • モデル末期の不人気車が多い。
  • リセールバリューもあまり期待できない。
  • 現品限りなので、車種やグレード、色などを選べない。
  • 車検や保険切れまでの期間が若干短い。

新車に比べてどれくらい安いかというと、残念ながら、これは車種によってまったく異なります。

先代のBМW3シリーズでは、モデル末期になって大量に未使用車が発生しました。

このため、新車価格が550万円以上する上級グレードの320iや320dが、350万円くらいから販売されていました。

一方、もともとの販売価格が安いコンパクトカーや軽自動車の場合は、そこまで劇的に安いわけではありません。

先代の三菱 eKワゴン(新車価格約105万円~)が70万円くらいで売られていたのがいちばん鮮烈で、印象に残っています。

未使用車は、ディーラーで登録を済ませた時点から車検や保険の期間が始まっていますので、車検が丸々3年あるわけでないなど、ちょっぴり損なところもあります。

けれども、それを穴埋めしてはるかにお釣りがくるほど、お買い得です。

未使用車は中古車販売店や一部のディーラーで販売されていますから、気になる人は見に行ってみてください。

残価設定ローンはお得なの?

・3~5年ほど人気車種を少しだけ利用したい場合は、お得かもしれません。

・あまり多く乗るつもりはないけれども、3~5年単位で人気車種を乗り替えていきたい場合も向いているかもしれません。

・けれども、それ以外の場合は、あまりお薦めできません。

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最近、自動車メーカーやディーラーは、残価設定ローンに力を入れています。

残価設定型プラン、残価設定型クレジット(残クレ)などとも呼ばれています。

これは、あらかじめ3年後、5年後などの所定の期間終了時点のクルマの価格(残価)が保証されていて、その金額を差し引いた分だけ、分割で支払っていくしくみです。

所定の期間が終わったら、(1)ディーラーに返却する、(2)同じディーラーで新しいクルマにもう一度、残価設定ローンで乗り替える、(2)そのクルマを一括か分割で買い取る、この3つの選択肢のなかから選べます。

残価設定ローンの長所は、次のようなところにあります。

第1に、月々の分割払いの代金を安く抑えることができます。

第2に、新しいクルマに次々と乗り替えていくことができます。

反面、次のような短所があります。

第1に、所定期間の分割払いが終わっても、最終回の支払いで完全に買い取らないかぎり、クルマは自分のものになりません。

第2に、規定の走行距離(1カ月で1,000kmなど)を超えたら、1km当たり5~10円ほど追加して支払わなければいけません。

第3に、傷やへこみができたら、追加の支払いが必要になります。事故を起こしたら査定差損分を請求されるので、車両保険に加入しておくことが望ましいです。若年者の新規加入では、この保険はかなり高くなります。

第4に、残価設定ローンでは、あなたが乗る期間中だけでなく、残価も含めてクルマの総支払額に金利がかかります。このため、金利負担が多くなります。

契約終了時点で買い取る場合、総支払額は普通のローンよりも高くなることがあります。

だから、契約前にしっかりとシュミレーションすることが欠かせません。

残価設定ローンでは、車種によって残価は異なります。

人気車種ですと、残価はまだ比較的高めに設定されますので、できるだけ人気車種に乗ることをお薦めします。

いずれにしても、この新タイプのローンでは、クルマの走行距離を増やさないように、そして傷をつけないように、おとなしめのカーラーフを送らなければいけません。

ちょっと窮屈なのが、個人的にはいちばん気になるところです。

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最後まで読んでくださって、本当にありがとうございました。

いままで乗っていたクルマの下取りや売却については、下記の記事で非常にくわしくご説明させていただいております。

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COMPACT CAR .net 編集部

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2019年5月9日

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